総集編(5)~ 中国

 香港から“国境”を越えていよいよ中国本土の旅のスタート。最初に訪れたのは,湖南省の張家界(ちょうかかい)の街。ここからバスに乗って小一時間,世界遺産にも登録されている武陵源(ぶりょうげん)の国立公園に行ってみた。水墨画さながらの景色が広がる。
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 張家界から少し離れたところに,鳳凰古城と呼ばれる街がある。古い中国の風景を残した,中国人の心のふるさと。ここで泊まった宿のスタッフは,僕の中国人に対する先入観を一変させるほど親切だった。
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 張家界からさらに中国を北上。三国志の三顧の礼の舞台となった襄樊(じょうはん),いくつもの王朝の都となった洛陽(らくよう)を経て,世界遺産の街・平遥(へいよう)へ。明・清代の城壁の残る街。
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 平遥から先は進路を西に変更し,古都西安(かつての長安)へ。ここの見所は兵馬俑。ものすごい数の像が,本当に一つひとつ個性的な顔つきで並んでいた。
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 そして西域の入り口・長安を象徴する清真大寺。仏教寺院のような佇まいのモスクに,ムスリム帽の信者たち。
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 西安の次は,シルクロードの本流を少しそれて,チベットの入り口・西寧(せいねい)へ行った。中国最大の塩水湖・青海湖には多くの野鳥が集まるため,自然公園として環境が保護されている。
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 西寧から祁連(きれん)山脈を越えると,またシルクロードへ出る。甘州(今の張掖),粛州(今の酒泉)を経て,長年の憧れの地・敦煌(とんこう)へ。鳴沙山の見事な砂丘に感激した。
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 井上靖の小説で描かれた莫高窟(ばっこうくつ)の蔵経洞にも行った。僕のシルクロードの旅のハイライトだった。


 西遊記の火焔山のモデルとなった山あいに,ベゼクリク千仏洞という遺跡がある。新疆ウイグル自治区のトルファンから車で30分ほどのこの遺跡は損傷が著しい。でも,想像力を羽ばたかせれば,昔日の賑わいが思い浮かんでくる。
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 その後,新疆ウイグル自治区の区都ウルムチまで行き,中国横断を完了。香港からほぼ一直線に駆け抜けて1ヵ月半,中国のとてつもない大きさには参ってしまった。


【中国旅行情報】

・宿
 どんな街にも宿はある。安宿が多いのは,たいていバスターミナルや鉄道駅周辺。問題は,安い宿には外国人が泊まれない場合があること。名前に“飯店”,“賓館”とつく宿はたいてい泊まれる(でも高い)。
 安いのは“招待所”,“住宿”と書かれた宿。断られる可能性はあっても,まずはフロントで尋ねてみよう。
 ちなみにトイレが共同の場合,まず間違いなく(とんでもなく)汚い。
 観光客の多い街にはユースもあり,ドミトリーで30~50元(500~800円)くらい。特別に安いわけではないけど,ウルムチのように安宿の少ない街や,どうしても英語が通じないと困るという場合にはお勧め。

・食事
 中華料理は日本人の強い味方。メニューは分かるようで分からない名前の料理が並んでいるけど,色々な料理を試してみるのも楽しい。朝食には包子(肉まん)や小龍包もおいしい。ちなみに中国の南半分はご飯(米飯)が安く,北半分は麺料理が豊富。個人的に一番ご飯のおいしかった街は西寧。
 新疆地区に行ったらラグマン(拌面:バンミェン)がおいしい。

・移動
 街なかの移動は市バスが便利。たいてい一乗り一元(16円)。都市間の移動は列車またはバスで。長距離列車の寝台は比較的安くて快適だけど,3日前くらいには切符が売り切れる。予定が決まったらすぐに買おう。

・言葉
 大都市の若い人を除けば,英語はまず通じない。日本人は漢字が読めるとはいっても,中国では字の使い方が違う場合も多く,実際には書かれた中国語も3割くらいしか理解できないという感じ。ある程度は基本的な中国語の言い回しを覚えた方が便利。
 とはいえ,漢字が読めるのは欧米人に比べると大きなアドバンテージ。バスの行き先がわかる,どれがレストランかわかる,レストランのメニューを見て内容が推測できる,男子トイレ・女子トイレが区別できる,というのは日本人の特権。思い切って漢字の本場に飛び込もう。

・宗教
 漢民族の宗教色は薄い。新疆はイスラム,チベットはチベット仏教など。民族・地域によって信仰の度合いはさまざま。

・通信
 意外や意外,中国はインターネット大国。どんな街にもインターネットカフェはあり,通信も速い。ただしサイトによってはアクセス規制あり。BBCのサイトはつながらなかった。

・備考
 漢民族エリアの治安は非常に良い。反日感情は(たぶん南京などに行かない限りは)目立って表に出てくることはなかった。こちらが相手に敬意を持って接すれば,向こうも一人の人間としてこちらに接してくれるという感じ。
 新疆地区はバザールなどでのスリ・引ったくりに注意。不用意に貴重品を出すべきではない。

 中国の旅の全記事はこちら。
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by Asirope2 | 2007-09-18 17:04 | 中国
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